代表取締役 田中健冶
本物は歴史が証明
その昔、「大工の奥さんになるためには、7回産まれ変らなければならない」と言われていました。それくらい大工の仕事は誇り高く、自信とプライドを持ち、みんなが仕事に取組んでいたと言います。中でも棟梁にまで上り詰める人間は、技術だけでなく多くの職人を率いる偉大な存在でした。そんな大工たちの仕事の数だけ、日本には今もなお時代を超えた社寺仏閣が残っています。日本の、いや世界の財産でもある、歴史と伝統が育んだこの建物と技術を、次世代へ残していくことが私共の使命だと考えています。
歴史を垣間見る瞬間
私は田中建設の5代目になりますが、修復工事の依頼を受け、建物の解体を行なっていますと、棟木に刻まれた先祖(棟梁)の名前を目にする事があります。百年以上前の先祖の仕事が今もなお残っているのです。この時の感動は何物にも変えがたいものがあり、仕事の醍醐味を感じます。私は「この建物はどんなことをしてでも修復し残していかなければならない」と決意を新にすると共に、次の世代にも同じ感動を与えることができる仕事を残していきたいと思っています。
心で創る、技が生きる宮大工の仕事
社寺仏閣を次世代へと残して行くためには、よき宮大工職人を育てていくことが大切だと私共は考えております。一人前の宮大工になるまでに10年の年月を要するといいますが、伝統技術を習得し、常に新しい技を磨いていくためには、日々の努力が必要です。私たちは、「一生勉強」をモットーに、自信と信念を持って宮大工という誇り高き仕事に毎日取組んでおります。
我社にも、「立派な宮大工になりたい」と目を輝かせ、門を叩いた若者職人がいます。22才の女性職人もその一人です。その新しい芽を潰すことなく、大切に、時には厳しく育てていきたいと思っております。
さらに、これからは棟梁から新人職人までしっかりとした組織を築き、社寺仏閣の新築・改修、住宅建築を問わず、もっと大きな仕事、難しい仕事に前向きに取組んで参ります。そしていつか、新人職人が棟梁になり、また新しい時代を築いていける、そんな田中建設でありたいと願っています。
"縁"が歴史を築き、新しい時代を創出する。
我社は創業以来、約1世紀余の年月が経ちますが、これまでに多くの人や建物との出会い"縁"がありました。一緒に仕事をする仲間たち、建物の依頼をして頂く施主の方々、そして完成した建物との新たな"縁"。この縁が私共の歴史を築いてきたといっても過言ではありません。このひとつひとつの"縁"に感謝しながら、またこの先訪れる新しい"縁"を大切に日々邁進していきたいと思っております。
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